逮捕時に家から持ち出すべき品々 その1 | 全然パラダイス

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いつか来た道

家宅捜索も終わり、逮捕状を執行されて手錠をされた君は警察署へと連行される。

逮捕が執行される場所は、部屋だったり刑事が乗ってきた車の中であったり、警察署までは任意で、その後に執行されるコトもある。


逮捕される一番理想的な場所はどこか?

病院の前?弁護士事務所の前とか?警察署の取調室?

いやいや、自宅である。アンタの家!その小汚い部屋ですよ、ユニットバスちゃんと洗え!


自宅で、もしくは自宅の近くで逮捕されるのがよい。


だから、朝方に呼び鈴が鳴り、見知らぬ男たちに部屋を蹂躙されても悲観するコトはない。

職場で、買い物先で、車で移動中に、逮捕されるよりも、ずっとマシなんだから。

現行犯で逮捕されたアンタは諦めろ。

リスクは常にある、それを承知で一線を越えたんだから。



では、留置場に行く準備を始めようか。

これは本来、シャバにいる人間に頼むべきコトだ。逮捕されて早くて3日、遅いと1週間以上経過してからお願いできるようなコト。

しかし、君は幸運にも自宅で逮捕されたのだ。実に運がいい。

人に頼まずとも自分で出来る幸せ、この先の拘禁生活に入れば、この大切さがきっと分かるはずだ。

逆に、友人知人家族が逮捕された時にどうすればいいか? という答えにもなる。

してあげられるのであれば、本人に一度確認して差し入れなり対応すれば、きっと喜ばれるだろう。



● 大きめのバックを用意してネ ●


ボストンバック・手提げ袋・カバン・ランドセル なんでもいい、旅行に行く気分で用意しよう。ルンルンだぜ。


お前ら、社会の立派なお荷物なんだから、手ぶらでいけや!

仰るとおりでございます。でも手ぶらノーブラじゃ大変なんですよお!見逃してちょんまげ!

というわけで、

バックすら無ければ、ゴミ袋・紙袋でもいい。サイズは君のケツの穴より大きいもので。

入れるものは、衣類が中心なので、それが入るくらいが目安だ。

ただし、肩ヒモ等が付いているなら外そう。取れなければ別のものを。



カバン類は留置、未決(拘置所)、刑務所まで持っていける。

ただし、管理するのは施設側だ。

肩ヒモは首を絞める道具に使われる恐れを懸念して、管理する人間が嫌がることがある。

外せ、と。または、切れば使えるよ、と。

勿論、施設や管理する人間次第で平気な場合もあるが、NGが出る可能性も考慮しよう。


キャスター付きのいかついカバンでも無いよりはマシ。

だが、布製の方が利便性がある。

この先ドコへ行っても、カバン類は中身が入っていない状態で保管されるのが通常なので、折り畳めた方が保管制限量をセーブ出来るからだ。

刑事施設は場所によれば何千人も収容されている所もある。君たちの荷物を預かるにも制限があるのは必然だ。

留置、未決、刑務所によって限度は変わるが節約できるのであれば、それに越したことは無い。


不良はこういうトコロで見栄を張り、ブランド物をあえて用意する。

ほんと見栄っ張りなんだよなあ、その労力をもっと舎弟に使えば喜ばれるのにね。

ここで用意したバック類が活躍する場面を教えよう。そうすれば、何を選べばいいかの判断材料になるはずだ。



まず最初、自宅から警察署への移動時。

次、留置から未決への移送時。

さらに、未決から刑務所への移送時。(ココ重要)

さらにさらに、刑務所から出所するとき

以上である。



自宅から警察署は、もう警察車両でサクっと行くから気にしなくていい。

次に、留置から未決に行く、ということは君はしっかり起訴され被疑者から被告人にバージョンUPした時期ということだ。

中には留置で起訴・裁判、そして判決と進み刑が確定するまでの控訴期限内でやっと未決に移送される、なんて可哀想なパターンもあるし、取調べ段階から未決に送られるVIPもいる。

だが普通は起訴後で余罪も無く、共犯関係も問題が無ければ、担当検事の許可次第で未決に移送される。


移送の際は、警察車両がお迎えに来てくれる。

各地域の警察署を巡回して移送対象者を拾い、(頭その他が)悪そうな奴らと一緒に未決送りとなるので寂しくない。

個別で移送されるコトもあるが、どちらにせよ荷物は自分で持つのが基本。

しかし、留置や移送車両の優しい公務員さんが持ってくれる場合も多いので、少々重くて荷物が複数あっても大丈夫。

なお、移送時はいつだって手錠に腰縄、自分以外にも移送者がいれば、そいつらと運命の青い縄で数珠つなぎに結ばれているので、背中や肩に荷物を背負えないのよね。


大切なのは、未決から刑務所へ移送される時だ。

この段階の君は、裁判で刑が確定し、被告人から受刑者へと変態して蝶となった状態である。

懲役の最終形態は死刑囚、次が無期懲役囚、その下に長期受刑者、そして君たち、最後に少年刑務所の皆さんが続く。

良い懲役は死んだ懲役なので、上から数えると死んだ懲役、死刑囚と続き、君は5番目かな。

どうでもいいですよね、すんませーん。


未決から刑務所へと移送される際は、公共の交通機関を使う場合がある。

飛行機だったり電車だったりを利用し…手錠と腰縄数珠つなぎで完全武装した君たちが、世間様の目に晒されながら、露出プレイよろしく移送されていくのだ。

子供に見つかって指を指されるがいいさ!

アタシなんて駅で修学旅行生とブチあったって、青少年たちに視姦されたことありますがな。

「なにアレ?ドラマの撮影?」なんつってさ。

まさに懲役の醍醐味だよね、世間の皆様ごめんなさい!石を投げられても文句は言いません!

うそ、きっと泣いちゃうかも~


話を戻そう。

移送には大抵、2~3人の受刑者に同じ数の刑務官が付く。

3対3なら、移送時に仲間が来てくれたら何とかなりそうな気がしないでもない…

どこかの宗教団体が助けに来てくれないかしら?


なんて考えたらいけません!やめてー!映画の観すぎやでー

そういうコトする奴がいるから、どんどん移送方法が厳しくなって他の懲役が苦労するんやで。

大抵、留置でも未決でも刑務所でも、処遇が厳しくなる原因は被収容者に問題がある。

懲役が懲役の首を絞める、なんてよく聞く言葉である。

そして、そういうルール破る奴は大抵ポン中なんだよね、何度も言うが!

絶対とは言わんが、もう大抵とは言う!

差し入れ品が厳しく制限されるのも、あいつらが中身にネタ仕込んで送りよるからや、シクシク。


もう一度言う、話を戻そう。


未決から刑務所への移送は公共交通機関以外にも、集団でバスに乗り、分類センターから刑務所へと行くパターンもある。

これは君が26歳以下であったり、移送先の刑務所が未決や分センと近い場合だ。

分類センターって何?という話はまた別の機会で。


とにかく、未決から刑務所に行く際は移動距離が長くなる可能性が高く、移動中も自分で荷物を扱う可能性が高くなる。

その為に後から持ちやすいカバンを差し入れして貰うのもいいし、当てが無ければ尚更、このタイミングで都合の良いものを選ぶといい。


この、選ぶという作業は自由の身だからこそ、シャバに居るからこそできる行動である。

パクられた後で、制限された時間と生活の中で、シャバの人間に面会や手紙でアレコレお願いする大変さを思えば、自宅て逮捕され連行される身の上が、どれほどラッキーなことか。

手書きの文字で何かを伝え、お願いすることの不便さよ。嗚呼、逮捕されなきゃ分からない辛さ!

自分の目で見て手で触って選べるのだから、社会のお荷物として、良い荷物入れを選んでおこうではないか、という話である。


まあ、パクられた経験のない人が聞けば、アンタなに言ってんの?アホちゃーう?

という話なんですよね、生まれてきてごめんなさい。



さて。

バックの次は、衣類ですよ。

この先の楽しい拘禁生活を彩る、大切なコスチュームを選びましょうか!

それは、また次回で。



全部、独り言だけどな!


●追記

最悪、手ぶらで逮捕されてしまっても慌てることはない。

留置には移送時に荷物を入れる紙袋なんてザラにあるし、未決でも刑務所に行ってからでもバックや紙袋は自分で買うことができる。

購入するお金がないなら、官に申し出ればしっかり対応してくれるから心配無用だ。
(ダンボール・紙袋を渡されると思うが)

購入ができない施設がもしあったとしても、差し入れしてもらえばいいし、身寄りがない場合でも必要と判断すれば施設の職員が対応してくれる。

留置場から不要な荷物の発送も出来る、受刑者になっても同じ。

衣類の心配も無用だが、その話は次回で。

肝心なのは同房、同囚の世話にはなるな!というコト。

恩着せがましい奴はドコにでもいる、初犯は特にカモにされるから借りは作らないほうがいい。