全然楽しくないからね、留置場なんて。
オレみたいなヨゴレになっちゃダメ!
ヨゴレに謝れ!なんて言われたらどうしよう。
泣いちゃうかも。
懲役女子との文通
昔はさ、これに挑戦するのが留置の楽しみだった頃があった。昔って何時やねんと思うかもしれないけれど。
警察署によっては男が居る留置と別に女区があったりするけどさ、当時は男の留置内に女性が居たこともあったんだよね。
もちろん同じ部屋じゃないけれど、少年房に入れられたり女子房もあった。
ちょっと離れてるんだよな。だから姿は普段見えないんだけれど。
留置の出入り口が見える部屋だと、女性が入るときにチラっと見えることもあってさ。
管理も気をつかって病院にあるような布製の衝立をかます時もあったけど、それでも足位は見えて盛り上がったよなあ。
あと、点呼の時に女性は一人しかないから、「はあい」なんつって可愛い声出しちゃってさ!
みんな盛り上がって、「お姉さん、テンコ好きなん?どんなテンコが好き?」なんつって、最低だよなあ。
でもさ、大抵すぐ居なくなっちゃうんだよね。あと、女性がきた!と思って中腰で身構えたら、ポン引きのお姉さまだったりしてさ。
業務用か、チェンジ!なんつって、失礼なコトを言ってたよなあ。ごめんなさい。
余談だけど、ポン引きのお姉さまに助けられたコトがシャバであってさ。本当は頭が上がんないよ。
私服の刑事が居るのを教えてくれたんだよね、まあこの話長くなるからまた機会があれば話すけども。
取り調べに行くとさ、別の部屋で女性が聴取されているのを、通りがかりで見かけたりするんだよね。滅多にないけど。
そういう時はさ、彼女に聞こえるような独り言で、自分のフルネーム言ったりしてね。手紙なんて千年待っても来ないけどさ。
同じ留置だったり女区の女性との接触になると管理もうるさいし、名前分かっても手紙の発信受けてくれないんだよね。
その上、諭されるよな、お前はナニをしとんねん、と。係長あたりに真顔で言われて、さすがにこっちも怯むよね。
じゃあどうするか?
新聞で見つけた事件の女性被疑者宛てに手紙を送る?
あまい!
そんな有名人は嫌やねん、やっぱ素人がええねん!君たちだって素人が好きでしょう?おじさんから目をそらすんじゃない!
ではどうやって懲役女子と文通を試みるのか?
これはね、当時ならではのテクニックがあるんですよ。
その話はまた次回で。
テクニックなんて見せる暇もないくせに?
仰る通りでございます。
信号待ちより早くない?って言われます。
ごめんなさい。